トヨタ純正ナビのAWAファイルはMP3に変換できる?プリウスの音楽データ移行を調査

以前のプリウスから60系プリウスへ乗り換えた際、純正カーナビに保存していた音楽を新しい車でも聴きたい。しかし、SDカード内のデータをUSBメモリーへコピーしても再生できない。

今回は、このようなお客様からのご相談を受け、音楽データをパソコンで取り出せるか調査しました。

結論からお伝えすると、音源そのものをMP3などへ変換することはできませんでした。一方で、管理データを詳しく調べることで、923曲分の曲名、アーティスト名、アルバム名を取り出し、一覧としてお渡しすることができました。

この記事では、実際に確認した内容と、同じ状況で困ったときの対処方法をご紹介します。

※お客様の個人情報に配慮し、内容の一部を一般化して掲載しています。

ご相談の内容

お客様が以前お乗りだったプリウスには、純正カーナビで取り込んだ音楽が多数保存されていました。
車を乗り換えたため、SDカードの内容をパソコンへコピーし、さらにUSB Type-Cメモリーへ移して60系プリウスで再生を試みたものの、音楽として認識されなかったとのことでした。

そこで、次のようなご相談をいただきました。

以前のカーナビに入っていた音楽を、新しいプリウスでも聴けるようにできないでしょうか。パソコンでMP3などに変換できるならお願いしたいです。

お預かりしたのは、SDカードからコピーされたデータです。内部には「.SDRIP」というフォルダーがあり、その中にMUSICフォルダー、MDBフォルダー、admidat.filなどが保存されていました。
MUSICフォルダーには、拡張子が「.awa」となっている音楽データが923ファイル確認できました。

AWAファイルをそのまま再生できない理由

「.awa」という拡張子を見ると、一般的な音楽ファイルのように思えます。しかし、MP3、WAV、AACなどとは異なり、今回確認したAWAファイルは、通常の音楽再生ソフトでは音声ファイルとして認識されませんでした。

ファイル名の「.awa」を「.mp3」へ変更するだけでも再生できません。拡張子はファイルの種類を示す名前にすぎず、中身そのものがMP3へ変わるわけではないためです。

今回のデータには、元のカーナビ側で扱う独自形式、または機器に関連した保護処理が含まれている可能性があります。元の車両とカーナビ本体がすでにない状態では、PC単体で再生や変換に必要な条件をそろえることができませんでした。

そのため、調査時点では、AWA形式の音源を再生可能なMP3へ変換する方法は確認できない、という結論になりました。

音源が難しくても音楽情報は残っていました

音源の変換はできませんでしたが、ここで調査を終了したわけではありません。
SDカード内には、曲名やアルバム名などを管理するためのデータも保存されていました。この管理データと923個のAWAファイルを照合し、それぞれの対応関係を調べました。

その結果、次の情報を取り出すことができました。
・曲数:923曲
・アルバム数:63アルバム
・アーティスト数:30アーティスト
・曲名
・アーティスト名
・アルバム名
・アルバム内の曲順
・対応するAWAファイル名

取り出した情報はCSV形式に整理し、パソコンで一覧できるようにしました。さらに、パソコン操作に慣れていない方でも確認しやすいよう、曲名・アーティスト名・アルバム名をまとめたPDFも作成しました。

音楽そのものは戻せなくても、「以前どの曲を聴いていたのか」が分かれば、お手元のCDを探したり、新しいUSBメモリーを作り直したりできます。

60系プリウスで音楽を聴くための現実的な方法

60系プリウスでは、USBメモリーに保存した一般的な音楽ファイルを再生できます。対応形式にはMP3、WMA、AAC、WAV、FLAC、ALAC、Ogg Vorbisなどがあります。

パソコン操作に詳しくない方には、次の方法が最も分かりやすく確実です。

  1. お手元の音楽CDをパソコンへ入れる
  2. 音楽をMP3形式で取り込む
  3. 取り込んだMP3ファイルをUSB Type-Cメモリーへコピーする
  4. USBメモリーをプリウスの音楽再生対応端子へ直接接続する
  5. オーディオ画面から「USB」を選択する

USBメモリーは容量32GB以下で、FAT32形式のものが無難です。MP3の音質は192kbpsまたは256kbps程度で十分きれいに聴けます。
最初から大量の曲を入れるのではなく、まず2~3曲だけコピーして、車で再生できるか確認してから残りを追加すると安心です。
なお、市販の映画DVDやコピー保護されたDVD、Spotifyなどの定額配信サービスで保存した曲は、通常この方法でUSBへ移して直接再生することはできません。

参考:[トヨタ プリウス取扱説明書]

今回の対応で大切にしたこと

データに関するご相談では、必ずしもご希望どおりに復旧できるとは限りません。
だからこそ、ジャパンテックコネクトでは、最初から「できます」と決めつけるのではなく、実際のデータ構成を確認し、できることと難しいことを分けてご説明することを大切にしています。

今回も、音源のMP3化はできませんでした。しかし、調査結果だけをお伝えして終わるのではなく、残っていた管理情報を解析し、923曲分の一覧を作成しました。さらに、新しいプリウスで音楽を聴くための方法を、お客様向けの資料にまとめてご案内しました。

「完全に元へ戻せないなら何も残らない」ではなく、今あるデータから何を取り出せるのか、次に何ができるのかを一緒に考えることも、サポートの一部だと考えています。

カーナビや記録媒体のデータでお困りの方へ

古いカーナビ、SDカード、USBメモリー、パソコンなどに残っているデータについて、次のようなお困りごとはありませんか。
・新しい車へ音楽を移したい
・見慣れない拡張子のファイルがあり、開けない
・SDカードの中身を確認してほしい
・音源の復元が無理でも、曲名などの情報を取り出したい
・自分で操作するとデータを消してしまいそうで不安

データの形式や状態によって、対応できる範囲は異なります。復旧や変換を保証することはできませんが、内容を確認したうえで、可能な方法と難しい理由を分かりやすくご説明します。

無理に作業を進めることはありません。「このデータは調べられるだろうか」という段階でも構いませんので、ジャパンテックコネクトまでお気軽にご相談ください。

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